ハンニバルSeason3 12-13話
✑感想とネタバレ
相変わらずFBIは犯人を誘き寄せるのが下手と云うか、毎度返り討ちにされてる気がする。
チルトンはダラハイドに唇を食い千切られて丸焦げだし(でも生きてる、しぶとい)、護送車とパトカーに乗ってた部下たちはヘッドショットでワンキル。
それに比べて、ウィルはチルトンを狙わせるためにさり気なく策を巡らせていた。
穏やかな顔でチルトンに手を回すシーンはウィルらしくなかったのでドキドキしていたけど、そこまで考えてたとは……ウィルあざとい(歓喜)
あれでダラハイドが必ずしもチルトンを狙ったとは思えないけど、他人を犠牲にして貪欲に自分のリスクを下げにいったあたり、ウィルのエゴが見えて大変良かった。
ちょくちょくウィルとべデリアのシーンが挟まれていて、最後の対話でウィルの作戦を聞いたべデリアの「なんて独善的でつまらない男」発言があったけど、べデリアの過去の振る舞いを思うに「お前がそれを言うか!」とツッコまずにはいられなかった。
最後の最後で、自分の脚を切り落とし調理してハンニバルを待っているくらいなので、ウィルへの嫉妬から出た言葉かなとも思いました。
対ダラハイド戦は、心の通った夫婦の共同作業でしたね。胸熱。
ダラハイドから奪ったナイフと、そのへんにあった手斧(雑)で順番に切り刻んでいくと云う。やはり竜を殺すのは刃物が似合うのではないでしょうか?
ウィルは銃を持っていたようだけど、銃で竜を殺すなど何となく無粋な気がします。ドラゴン・スレイヤー的に。
「彼とともには生きられないけど、彼なしでも生きられない」の答えが心中だろうことは薄々察していたし、これ以外のラストは考えつかなかった。
片方だけ生き残ることは勿論のこと、片方を殺して自分も自殺すると云うように、結果がどちらかの手に委ねられてしまうのは、今迄の関係と変わらない。
心中と云うカタチをもって、ようやく追う者・追われる者の関係を捨て去り、対等な関係を手に入れたんじゃなかろうか。
いや、よくわからんけど。
すべて観終わった感想としては、身も蓋もないけど、キッチン・ナイトメアしてるときが1番楽しかった。
あと、これはR15指定だったのですね(完)
ハンニバルSeason3 10-11話
噛み付き魔が憧れの絵を食べたシーン。
マトモな人間が異常者らしく振る舞おうとしているような、どことなく滑稽な姿だった。
愛おしいものを食べるor食べたい、と云うのはわりとありふれた表現だからかね。
博士は「無礼な豚だ」とか云って人を食べるけど。
罪や赦しと云った高尚な理念があったとしても、気に食わないものを自分の血肉にする感性は共感しがたい。
それはそうと、食べたのが紙に描かれた水彩画だったからまだ良かったけど、これがキャンバスに描かれた油絵だったら食べるのキツそう。
ウィリアムの家族が狙われたときの奥さん、冴えていた。
てっきり自分の車で逃走するかなと思ってたけど、囮に使うとは。
逆探知に協力しなかった博士からトイレを没収したアラーナは超coolでしたね。日に日に女王様気質が高まっていくのは何よりです。
博士に誑かされ殺されて終わりかと思ってたので、なかなか強かにしぶとく対抗してくれてちょっと嬉しい。
それにしても復帰してからの服装がいつも際どいと云うか挑発的なのは、矢張り心境の現れなのかね?
眼福なので良いですが。
あと2話で終わり。
誰か死ぬのか?
ハンニバルSeason3 8-9話
感想とメモ✍
とりあえず噛み付き魔。
背中に竜の入れ墨を彫るために筋トレしたり、義歯を買ったり、竜を真似た奇声を発したりと厨二病活動に勤しむおじさん。
カタチから入る系かと思いきや、意外としっかり一家惨殺してて、ちょっと見直した。
冒頭から微妙に締まりのない身体でパンツ一丁の筋トレを見せられたのが印象深い。
3年経ってウィルが結婚していて驚いた。
アラーナでさえ見放していたので、てっきりもうハンニバルとしか一緒になれないと思っていた。
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ウィルがハンニバルに会いに行くと、ハンニバルはローションの匂いでウィルに家族、子どもがいることを察知。
文字通り、鼻が効くってやつ。
そこで「子どもなら私が与えたのに」と云っちゃうあたり、ハンニバルだった。
結局、自分で殺したくせに。でも好き。
ウィルを手助けする際も「家族は助け合うもの」「君は家族だ」と勝手に家族宣言していたが、ハンニバルは意外と家族と云う関係に拘泥している。
それに対して、ハンニバルに弄ばれて人生ぐちゃぐちゃにされながらも生き延びてきた人間が、銘々に家族を得ているのは皮肉だな。
特にアラーナとマーゴはメイスンを殺し、その罪をハンニバルに着せ、自分たちはヴァージャー家の子どもを授かって、遺産も子どもを相続人にできたのだし。
ハンニバルSeason3 6-7話
講演会の企画や各種試験で中断していたハンニバルの続きを。
前回は博士が2階から刑事の死体にぶら下がって、難を逃れたところで終ったんだった。
今回はウィルとべデリアの対比がよく見えた。
ハンニバルはかつてべデリアを陥れた張本人であり、べデリアはハンニバルの本性を知りながらもそれを隠し、あまつさえ手を貸した共犯者(理解者)という関係になるのだけど。
べデリアは自分を殺そうとしたハンニバルの行動を察知して逃げたが、結局ハンニバルの逃亡と殺人に手を貸した。
今回に関しては「私を食べてもいい」発言をしたかと思えば、メイスンが雇った追手に居場所を教えたりと、まぁ真意がよくわからない。
思うに、ウィルはべデリアの上位交換種なのだ。
互いを理解しているが故に、対等に害を為しうる存在。
互いを理解しているが故に、許し合える存在。
べデリアは共犯となっても、最後の一線を踏み止まっている。
と云うより、超えたくても超えられない。
自分の手で幕引きができない。
そのギリギリの心境が不可解な行動に繋がるようにも思える。
一方、ウィルは「犯罪者の心理がわかる」能力によって、本来同時に味わうはずのない加害者と被害者を経験し、裏切り裏切られ、許し許されを経て、次第に同化していく。
べデリアができないことを、ウィルはできる。
そういう対比なのかな、と。
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メイスンの最期、口にウツボ。
「ウツボにも博士の肉、食べさせなきゃ♪」
って云ってたのに、自分がウツボを食べている(ウツボが食べられに来ている?)最期は涙なしには見られなかった(爆笑で)
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閑話休題。
ウィルを助け出したにも関わらず、「犬たちは恋しい。だが、貴方は恋しくない。貴方について考えたくもない。さよなら、ハンニバル」とウィルに犬以下&さよなら宣言をされ、しょんぼりハンニバルはまた行方を暗ますのかと思いきや。
「僕の居場所を知っていてほしい」と云う理由で、ウィルと千代の前であっさりFBIに投降。
ウィルと会うためなら、自由を捨てても牢屋に行く。
屈折してるけど、人間臭くて良いですね。